ウェアラブルロボット「マッスルスーツ®」を体験! | glamcare

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2016/3/22

ウェアラブルロボット「マッスルスーツ®」を体験!

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「マッスルスーツ」は、物流や介護など重労働の負担を軽減するために、東京理科大学教授の小林宏氏によって開発されました。今回は、総販売元の株式会社イノフィスさんにお邪魔し、マッスルスーツを体験させてもらいました。



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担当してくれたのは営業開発部長の吉田哲二さん。体験者モデルは村上知美さんです。



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マッスルスーツは、エアホースの有無やスイッチの種類など色々な組み合わせがあり、トータルで24種類にもなるそうです。今回は、「標準モデルx補助タンク有」(白)と「軽補助モデルx補助タンク無」(青)、そしてコンプレッサやタンクの必要がない「スタンドアローンモデル」(ピンク)を体験しました。

ちなみに標準モデルの場合、人工筋肉のゴムチューブが左右2本ずつで計4本。軽補助モデルは左右1本ずつで計2本です。インターフェースは呼気スイッチでした。

フレームやカバーのカラーは、ブルーやピンクなどが用意されていますが、ご要望があれば何色にでも対応してくれるとのことです。水玉模様でもいいみたいですよ。



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フレームはアルミなので、見た目よりとても軽いです。標準モデル(フリーサイズ)が5.5㎏、軽補助モデル(フリーサイズ)が4.2㎏です。



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まずは、「標準モデルx補助タンク有」を装着。介護現場で使用されているものは、コンプレッサからエアホースをマッスルスーツに直接つなぐタイプではなく、空気を補助タンクに溜めて背負うタイプが多いそうです。

補助タンクを使用する場合、空気が持続する限度回数は、一番下まで屈み上半身もいっぱいに起こすなら15回程度、ベッドへの移乗など通常の介護の動作範囲だと、30回くらいは使用できるそうです。補助タンク内の空気がカラになれば、コンプレッサで空気を補充しますが、1日に1回空気を入れれば間に合うそうです。



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空気を入れてスイッチON。



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呼気タイプでは、マウスピースを通して息を吸うと人工筋肉に空気が入り、息を吐くと人工筋肉の空気が抜けます。この動作でマッスルスーツを操作します。

マッスルスーツは、背中フレームにある人工筋肉の収縮によって動作補助を行い、腰への負担を軽減してくれます。空気をコンプレッサや補助タンクから人工筋肉へ注入することで、ゴムチューブが膨張し、強い引っ張り力に変換されます。



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基本的に腰の負担を補助するためのもので、腕力は補助してくれません。そのため、腕の力がかかる作業には何の役にも立ちません。またロボットスーツを背負うので、その分だけは脚に負荷がかかります。実感として、重さはまったく気になりませんでした。



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2リットルのペットボトル8本でチャレンジ。持ち上げるときは息を吸います。降ろすときは息を細かく分けて吐くことで、ゆっくりと静かに降ろすことができます。マッスルスーツを使用することで、腰への負担を3分の1にしてくれます。例えば重さ30㎏だったら、20㎏分を補助してくれます。

マッスルスーツは、イノフィスさんから約20社の販売店やリース会社などへ卸しています。出荷済みの1000台のうち、650台は訪問入浴介護で使われているそうです。

訪問入浴サービスが行われる場所は、建物のある場所や住環境、布団やベッドなど介護環境が様々です。そのため、いつも異なる環境の現場では、補助タンクを使用することで自由に移動ができるので、マッスルスーツが活躍します。ただし、あまりにも狭い廊下や部屋だと、フレームや補助タンクが邪魔して通れないこともあるようです。



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人工筋肉に使われている部品などは経年劣化があるので、保証期間は1年間か30万回まで。といっても、介護で30万回まで使用されることはありえなく、せいぜい数千回くらいのようです。背中にカウンターが付いているので、何回使用したかはすぐにわかります。



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続いて「軽補助タイプx補助タンク無」にチャレンジ。こちらは、軽補助タイプなので、人工筋肉は左右に1本ずつです。



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補助タンク無しの場合は、コンプレッサとマッスルスーツをエアホースでつなげます。マッスルスーツを導入するために、大掛かりな設備は必要なく、家庭用電源とコンプレッサもホームセンターで買える安いもので問題ないとのことです。

導入して慣れるまでの最初のハードルは3日。使いこなすのに3日間はかかるそうです。3カ月も経つと人それぞれに、使い方を工夫し始めるようです。ほとんどの人は使いこなせるようになりますが、残念ながらそれでも慣れない人もいるそうです。介護の場合には、自分の介護技術に慣れてしまっているベテランの方よりも、若い人で介護の経験が浅い方のほうが、比較的マッスルスーツに慣れるのが早いそうです。



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こちらは「スタンドアローンモデル」。自転車の空気入れと同じようなポンプを使用して空気を溜めます。こちらのタイプは、屈むときに空気圧が上昇し体に負荷がかかりますが、その屈んだ力の分だけ上半身を起こすときに補助してくれる仕組みです。



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こちらはエアを操作しない簡易タイプなので、重いものを持ち上げる作業では、前の2台に比べると大変そうでした(笑)。でも、ホースが無く、軽くなっているので移動や、軽作業向きということでした。

すでに腰椎椎間板ヘルニアが発症されているなど、腰が悪い方の使用は控えた方が良いそうです。なので、背骨や腰に何かあってから導入するのでは遅いので、今のうちの導入がオススメですね。



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実際は、どのタイプでもこのようにカバーが付きます。訪問入浴で考えられる湿度の環境であれば、カバーも付いているので使用に問題ありません。しかし、介護施設の入浴時に、浴室で20人30人と立て続けに、湿度の高い環境で長時間使用するのは、現段階では難しいようです。耐湿性の高いタイプも開発中ということでした。

現在マッスルスーツは、介護ロボットを導入する介護事業者を対象にした、「介護ロボット等導入支援 特別事業(平成27年度厚生労働省補正予算)」の補助金が使えます。現状は申請が殺到してしまい生産待ちのようです。詳しくは、イノフィスさんまで。



<体験モデル:村上知美さんの感想>
重さは全然気にならないし、装着はとても簡単でした。自分の息で屈曲をコントロールできるのがすごくいい!荷物を持つときに、腕への負担はあったけど腰には全然負担がないです。介護の場合は、腕だけで持つことがないから問題ないですね。



ーまとめー
介護施設には介護するための設備が整っているけど、普通の家には整っていませんよね。なので、訪問入浴などの訪問系サービスにはとても便利な道具だと思いますよ。まったく立てない人を床や畳から起こすのに役立ちますので、在宅介護の個人でも早く利用できるようになればいいですね。





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株式会社イノフィス:http://innophys.jp/



作成者:深澤 裕之